募集要項
TOKYO PIGSKIN PROJECT
ピッグスキン新商品プロジェクト参加ブランド募集
ピッグスキン素材を活用し、市場性がある企画デザイン提案をしたブランドやクリエイター若干数を事業参加者として選定。サンプル試作費を提供、東京ギフトショー「東京ピッグスキン」ブースに出展していただきます。
※東京ピッグスキンブースは5~6ブランドの合同出展となります
◆テーマ:東京らしさを生かしたピッグスキン商品
ピッグスキンは食肉の副産物として製造されるサスティナブルな素材です。日本で自給できる唯一の革素材であり東京都の特産品です。東京産のピッグスキンを海外からの観光客にもアピールできるような商品デザインを複数提案してください。
今年は以下のようなポイントが加味されているデザインを重視しています。
・革本来の魅力を活かしている商品
・ストーリーが語れる商品
・サステナブルな商品
・海外からの旅行客にも東京や日本の文化を感じてもらえる商品
◆応募条件
・自らが提案した商品を製造もしくは製造依頼し、展示会で発表し販売していくことが可能なこと。ギフトショーはBtoBの見本市です。
・ 法人や個人、年齢、性別などを問いません。
・日本語でコミュニケーション、メールができること。事務局と協調できること。
・自ら皮革製品を制作できるブランドやクリエイターを優先します。
・2025年2月開催のギフトショーにおいて商品を発表し、3日間ブースで対応ができること
※他者の工業所有権、著作権などを侵害するデザインの応募は審査対象外とします。
◆デザインの条件
・ピッグスキンをメインに使い、需要拡大につながる商品の提案
(既存の商品をピッグスキンに置き換えたものでも可)
・ピッグスキンを表面に見えるように使う(割合が多くとも裏地だけ使用は対象外とする)
・布などの異素材とコンビで使う場合は、ピッグスキンの比重を多く取ること。
・素材感を活かしたデザインにすること。
・サスティブルな素材であるメッセージを感じさせること
◆審査員
川崎智枝:@Random バッグ小物の情報発信サイト編集長
鈴木淳:台東デザイナーズビレッジ村長
池田正晴:JALFIC ジャパンレザーファッションインフォメーションセンター
◆副賞
審査の上、参加事業者として決定すると
①国内最大規模の見本市「東京ギフトショー」の東京レザーブースに出展できます。
※ブースは3コマに5~6ブランド程度の共同出展となります。
②試作費用をお支払い。小物雑貨類1.5万円~シューズ4万円程度まで規定によりお支払いします。試作点数については事務局と協議のうえ決定します。出展全社に割り振りますが上限があります。支払い時期はギフトショー出展終了後となります。(2025年3月に東京都に納品してもらいます)
③初めて本事業に参加する事業者には別途事業参加費として10万円お支払いします。
④ギフトショー出展用のパンフレットにブランド紹介を記載
⑤各ブランドの新商品を紹介するチラシなどを制作します。自社で制作希望者にはデザイン・制作費用の一部を補助
⑥東京レザーフェアの東京製革業産地振興協議会ブースに展示されます。
◆その他のサポート
・ピッグスキン素材の開発や仕入れに関して事務局がサポートします。
・リーフレットやチラシ作成、パッケージ等の制作をサポートします。
◆応募方法 締切9/20
2024年9月20日までに 郵送または応募フォームのどちらかで送付
・所定の応募用紙には、提案する商品群のコンセプトとターゲット、ピッグスキン素材を活かす方法、自社ブランド紹介を記載してください。A4サイズのデザイン画とともに提出してください。
・デザイン画についてはスケッチ、着彩画、写真など表現は自由です。
・デザイン画の書式はダウンロードするか、A4サイズの独自書式でも可
・コンセプトに基づくデザインは複数提案いただくようお願いします。
◆審査基準
応募されたコンセプトや複数のデザイン画をトータルで判断し、ギフトショーでの需要に繋がりそうな事業者を5~6組選定します。
・ピッグスキンの活用方法
・ターゲット層への適合性
・デザインの独創性と美意識
・商品の実用性と市場性
※過去出展者は出展後の実績
◆スケジュール
・応募締切 9月20日
・入賞者決定 9月25日頃
・入賞者への制作依頼10月初旬
・試作品の完成12月~2025年1月
・ギフトショー出展 2月初旬
◆東京ピッグスキンプロジェクト事務局
東京都台東区小島2-9-10台東デザイナーズビレッジ村長室内
株式会社ソーシャルデザイン研究所
担当:鈴木・徳永
提案される皆様に知っていただきたいこと
ピッグスキン素材について
ピッグスキンの特徴
・豚肉の副産物である皮から加工されて作られる素材です。他の皮革素材は海外から原料が輸入されるものが多いのですが、豚革は国内で供給され、一部は海外に輸出されています。
・素材は牛革に比べると薄く、軽く、特徴的な3つの毛穴があります。
・1枚あたり約120~130デシ(10×10cm)程度の大きさです。
・豚の生育環境により、肌に傷がつくことがあります。この傷跡を見せないように、革の肉面であるスエードを用いたり、箔やフィルムを貼る、型押しやパンチングなどの各種加工が発達し用いられるようになってきます。
・ピッグスエードは多様なカラーを揃え1枚から購入できます。
・オリジナルの革下地は30枚程度から可能です。
◆参考リンク
スエードを1枚から購入できる中村貿易
墨田革漉工業 加工メニュー
山口産業 やさしい革WEBショップ
事業の背景
ピッグスキンは牛革に比べると小型で価格も安いため代替素材として使われたり、靴やバッグのライニング(内張り)に使われることも多くありました。東京の皮革鞣製業界では低価格で使われるライニングだけではなく、高付加価値な素材としての需要を開拓しようと、素材や加工の開発を長年にわたって進めてきています。
1. 材料・輸入品の高騰とサスティナブル性
材料の高騰、輸入品の価格高騰を背景に、省資源・廃棄物の再活用(アップサイクル)という視点がより重要になります。ピッグスキンは食肉の副産物として国内で自給できる素材であるため、このトレンドに非常に適しています。また、素材の無駄を出さない手法を採用することで、市場のトレンドに沿った商品提案が望まれています。
2. 海外からの旅行客の増加と地場産業の活用
世界的な人の移動の再開により、国内の観光客が増加する傾向にあります。これにより、地域特性に根ざしたローカル商材に注目が集まると予想されます。ピッグスキンを使った商品は、東京の地場産業という特性を活かした商品となり、海外からの観光客にもアピールしやすいと考えられます。
3. 天然皮革の優位性の再評価
ヴィーガンレザーの一部は劣化の問題があり、これにより天然皮革の物性的な強度や経年変化で味わいが生まれる性質などが再評価されると予想されます。ピッグスキンは食肉の副産物として生産され、東京で作られるサスティナブルな皮革素材として認識されれば、さらなる需要が期待できます。