ピッグスキンの特長

ピッグスキン(豚革)は食肉の副産物である「皮」を加工して作られています。
生の状態の皮を化学的に処理して安定した素材になったものが「革」となります。
東京産のピッグスキンは、東京近郊で育てられた豚の皮を材料にしている原材料から国内で製造できる唯一のファッション素材です。
(牛革の多く、繊維素材、石油由来素材などは海外からの原料輸入に頼っています)


①機能面

1:耐久性と強度:皮革は天然繊維の織り成す構造により、引っ張りや摩擦に強く、長期間の使用に耐えられます。これは、頻繁な使用や重い荷物を持ち運ぶバッグや、長く愛用したい靴などに最適な特性です。

2:通気性と吸湿性:とくにピッグスキンは微細な孔を持つため、通気性に優れ、湿気を吸収・発散します。そのため、長時間使用しても蒸れにくく、快適な状態を保ちます。靴や衣類、鞄の裏地など、肌に触れるものに使用すると快適です。

3:経年変化 (エイジング) : 皮革は使い込むほどに風合いが増し、独特の光沢や柔らかさが生まれます。これは「経年変化」と呼ばれ、愛着を持って長く使用できる大きな魅力となっています。

4:耐熱性:一般的に、テキスタイル素材と比べて、ある程度の耐熱性があります。ただし、直射日光や高温に長時間さらすと劣化の原因になるので注意が必要です。

②感性面

1:高級感と上品さ:皮革特有の質感や光沢は、高級感と上品さを演出します。フォーマルな場や、洗練された印象を与えたいアイテムに最適です。

2:温かみと自然な風合い:天然素材ならではの温かみと、一つとして同じものがない自然な風合いは、人工素材にはない魅力です。

3:所有する喜び:高価で希少性の高い皮革製品は、ステータスシンボルとして、所有する喜びを与えてくれます。

③サステナビリティ

①サステナビリティ:適切に管理された環境下で生産された皮革は、サステナブルな素材と言えます。丈夫で長持ちするため、買い替え頻度を減らし、環境負荷低減にも繋がります。

②修理・メンテナンス:傷や汚れも味わいとなる一方で、修理やメンテナンスを施すことで、長く愛用できます。

③伝統と歴史:皮革は古くから人類と深く関わってきた素材であり、伝統的な技術や文化が息づいています。

 


ピッグスキン 製造事業者

中村貿易株式会社(石居みさお皮革代理店)問屋

ピッグスエードを中心に在庫を持ち1枚からオンライン販売
ここで購入したスエードを墨田革漉、墨田キールなどで加工して使用するブランドも多い。
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墨田革漉工業 株式会社 (後加工)

皮革素材の受託加工が専門。在庫は持ってないが、サンプル室には多様なピッグスキンのサンプルが保管されている。パンチング、型押し、ナイフカット、プリーツなど革を物理的に加工する技術で国内トップクラスの実力を持つ。
>>>WEBサイト

株式会社 墨田キール(後加工)
箔押し、フィルム、エンボス、塗装など素材の表面を演出するスペシャリスト。クリエイターたちの可能性を引き出し、一緒にオリジナル素材を開発している。
>>>紹介ページ

有限会社ティグレ(タンナー~後加工)
常に市場に新しいピッグスキンを提案してきたタンナー。革を縮ませて膨らみをもたせるシュリンク加工、繊細な花々を表現したスモールフラワー、手でシワを施したまーキューリなど特徴的な素材が豊富にある。
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長坂染革株式会社(後加工)
植物タンニン鞣しによるヌメ革を中心に染色加工する加工業者。 

ワックスやドラム(回転する大きな樽状の機械)を用いて、革らしい本来の味を活かす加工が得意
>>>WEBサイト

株式会社ニシノレザー(タンナー)
希少な豚のヌメ革や純白のピッグスキンを生み出す素材のクオリティにこだわるタンナー。小ロットの受注はしていないが、中村貿易でホワイトやパステルカラーのスエードを購入することができる

>>>紹介ページ

福島化学工業 株式会社(タンナー)
人と環境に配慮したオルガノホワイトをはじめ、ライニング用に使用されるオリジナル7素材がノンクロム、ノンホルマリンの日本エコレザー認定基準をクリア。オルガノホワイトはインクジェットプリントの下地としても人気。

>>>紹介ページ

山口産業 株式会社(タンナー/問屋)
環境にも職人にもやさしい植物タンニン鞣しのラセッテーレザーを製造するタンナー。WEBサイトから素材の注文も可能。近年は害獣対策で駆除された獣皮活用をすすめている。

>>>素材購入サイト
>>>会社WEBサイト